<<茂木敏充外務大臣のメッセージ>>

カンボジアの皆さん こんにちは。
本日、私は、外務大臣として初めてカンボジアを訪問します。これまでもカンボジアは数回訪問しており、アンコール・ワットから見た夕日の美しさは、私の心に強く焼き付いています。2014年には経済産業大臣として多くの日本企業幹部のミッションと訪問し、経済交流の促進を図りました。
日本は、内戦後のカンボジアの和平、復興、開発の道のりを全力で支援し、共に歩むことで、両国の絆を強く揺るぎないものとし、政治、経済、安全保障、文化、人的交流等の様々な面で関係を深めています。私が前回カンボジアを訪問した2014年当時と比べ、在留邦人数は2.2倍、日本企業進出数は2.7倍、両国間貿易は2.3倍、在日カンボジア人の数は4.3倍になりました。カンボジアがメコン地域を結ぶ南部経済回廊の要衝に位置し、国民の半数が25歳以下という若く躍動する国であることを踏まえれば、両国関係は更に大きく発展する潜在力を秘めています。
国際社会は、新型コロナウィルス感染症の世界的拡大という困難な課題に直面しています。このような中、フン・セン首相の指導の下、関係者の努力と国民の団結によってカンボジアでの感染が抑え込まれていることに敬意を表します。日本は新型コロナの一日も早い沈静化に向け、国際社会の先頭に立って保健・医療体制が脆弱な国々を支援する中、カンボジアに対して2月末の医療物資(防護ガウンや検査手袋など)供与をはじめ、救急車を含む医療関連機材供与やシェムリアップ州病院改善のための42億円の無償資金協力、国際機関を通じた9.4億円の技術協力及び物資供与等を行っています。民間においても日本企業がアプリ教材やオンライン授業配信に協力し、日本のNGOが感染予防対策普及へのサポートを行っています。カンボジアへの渡航を再開し、手術等の医療支援活動を行っている日本人医師もいます。
このように新型コロナウィルス感染症への対応でも、両国の絆は深まっています。その絆を更に強めるため、感染の再拡大防止と両立する形で、ビジネス上必要な人材等の往来の早期再開に向け、カンボジア政府との間で協議を進めていきます。またポスト・コロナの経済回復や発展に向けた連携も進めていきたいと思います。
本年1月、私が日本で面談した10名のカンボジア若手政治関係者は、自国の発展に向けた気概に溢れていました。アンコール・ワットの高い塔が多くのしっかりした石材に支えられているように、カンボジアは多くの優れた人材を抱えています。また、アンコール・トムがヒンドゥー教と仏教の共存と融合によって栄えたように、カンボジアには異なる考えや文化、多様な人材を受容した上で活かしていく歴史と伝統があります。こうしたカンボジアが若い人たちの力を取り込みつつ、自らの目指す民主的発展の道を着実に歩んでいけるよう、日本は今後も変わらず支援を行っていく考えです。
今回フン・セン首相やプラック・ソコン副首相兼外相と率直な意見交換を行い、両国の戦略的パートナーシップを更に前進させることを楽しみにしています。
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